【里親養育の必要について】

みなさんは、「社会的養護を必要とする子どもたち」という言葉を耳にされたことがありますか?「社会的養護を必要とする子どもってどんな子どもたちだろう?」里親制度のお話をする前にそのことに触れたいと思います。


簡単に言うと、さまざまな事情で親や家族と一緒に生活ができない子どもたちのことを言います。親の病気や死亡、行方不明、虐待など、理由はさまざまです。近年虐待で保護される子どもたちが半数以上を占めています。

子どもは本来、親の深い愛情に包まれ、育まれ成長していきます。しかし、さまざまな理由によって親や家族と離れて暮らさなければならない現実があります。その子どもたちの9割弱が乳児院や児童養護施設などの児童福祉施設、1割強が里親家庭で暮らしています。

里親制度は社会的養護を必要とする子どもたちを守り、育てるための公的な制度です。里親は、このような子どもたちを家族の一員として迎え入れ、深い愛情と理解をもって育てています。



【里親の種類】

里親制度は4種類に分かれています。

@養育里親

保護者がいない児童や保護者に監護させることが不適当であると認められる児童を養育します。児童が学校を卒業し就職して自立するまで、または保護者が児童を引き取れるようになるまでの間など、その児童に必要な期間、家庭の一員として育てます。また、保護者が病気などにより一時的に家庭で育てられなくなった時に短期間養育することもあります。

A専門里親

虐待などで心身に傷を負った児童や、非行などの問題がある児童、身体障害、知的障害または精神障害がある児童に対し、温かい家庭と深い愛情、そして豊かな経験に基づいてケアを行います。3年以上養育里親としての経験がある里親、または、3年以上児童福祉事業に専門職として従事した経験があり養育里親の要件を満たす方が、専門里親養成の研修を終了することで専門里親として認定されます。

B養子縁組によって養親となることを希望する里親

児童と法律上の親子関係を結び永続的な関わりを持って養育します。

C親族里親

保護者の死亡、行方不明、長期入院などの理由により保護が必要となった児童を三親等以内の親族が養育する場合、その親族が里親としての要件を満たしていれば(経済的要件は含まれない)親族里親として認定、委託する制度です。

以上が児童福祉法で定められている里親制度です。平成21年4月1日より里親制度の一部改正により里親の区分や要件の変更、養育里親に対する研修の受講義務化、里親手当の見直しなどが行われました。

※その他に、児童養護施設で生活している子どもたちを、夏・冬休みや月1,2回、週末に家庭に迎える制度があります。季節里親・週末里親・ボランティア里親など、名称はさまざまです。



【里親の法的立場と身分】

里親は、児童福祉法に則って知事より保護を要する児童の養育の委託を受けており、民法上の親子関係は発生しませんが、公的に「保護者」として認められています。

平成17年1月1日施行の児童福祉法の一部改正により、児童福祉施設の長と同様に、里親にも、監護・教育・懲戒に関して、子どもの福祉のために必要な措置をとることができると規定されました(第47条第2項)。

住民票等の異動など諸手続きを行う時は、自分と子どもとの里親子関係を明確に示すために、「里親登録証」や「措置決定通知書」(写しでも可)を持参しましょう。


【里親への手当て等】

里親の負担を軽減するため、また里子への充実をはかるという意図から、国で定められている基準により生活費や学校教育費・里親手当などが支給されます。

そのほか、幼稚園費、学校給食費、見学旅行費、入進学支度金、就職・大学進学等自立生活支援費、里親受託支援費、医療費等があります。

(*親族里親・養子縁組を希望する里親に「里親手当て」は支給されませんが、養育費は支給されます。)


【里親に委託されている子どもの教育】

里親には、委託されている子どもを就学させる義務があります。



※「里親制度」に関するご相談やお問い合わせは、児童相談所(和歌山県子ども・女性・障害者相談センター、紀南児童所、紀南児童相談所 新宮分室)をはじめ、「なでしこ」でも受け付けております。